立ち上げの道(2021年3月掲載)
まずは、
各部門からメンバーを招集します。
導入まで詳細に詰めて来たつもりですが、全ての業務を把握し全ての例外を知っているわけではありません。
実際に利用するユーザたちに確認しながら運用を決めていく必要があります。その中心になってくれる導入メンバー(キーマン)はとても重要なポジションです。
人材選定は慎重に。なにしろ、システムの導入を周知しながら、実際の運用開始時には先生になってもらい、システム運用の展開を担ってもらわなければなりませんから。
ただし、既に計画も予算(見積もり)もある内容ですから、最終的に決定する内容の概略は見えています。決めてもらうのではなく、落としどころについて、「理解してもらう」事が前提です。
つまり、「こうなります」という説明を行い、業務に適応するための運用を決めていくことが主な作業になります。そのために重要なポイントは「具体的に見てもらう」事です。
立ち上げメンバーが
パッケージの動作をみて
運用を決めていきます。
紙に書かれた仕様ではなく、動くものをみて、全員が共通の理解をすることが正しい運用を決めるのに重要です。すぐに、動きを見れるというのは、パッケージシステムを導入するメリットのひとつです。
具体的な作業手順を見ると、自分の作業に照らし合わせることも容易になるので、おのずと意見も出やすくなり、現在の実業務とのギャップが出てきます。事前調査で調べきれなかったことも出てきますが、システムの利用アイデアと運用ルールの縛りで対応していくことになります。
今の業務に合わせるためにカスタマイズしても、業務の変更・例外などはいくらでも発生します。
ですから、機能はなるべく単機能、流れは運用で対応しましょう。登録する、修正する、取り出す、閲覧するという小さな単位での機能を、業務で利用できる様に運用ルールでつないでいく。
その中で、定型化できた流れや、どうしても守らなければならない流れについて、カスタマイズを入れ自動化することを方針とします。
「自分たちが考えたシステム」という意識は
システム運用を成功させるための原動力です。